土曜日の夜、どうしてもあの店へ行きたくなり、
サンバーを走らせました。
加古川に沿って真っ暗な田園地帯を北上すること1時間、
富士重工謹製サンバーは4気筒エンジンを唸らせながら
夜の街道を寡黙に走り、西脇市街に入ります。
旧国鉄西脇市駅前の交差点を曲がり、夜の古い街に入りました。
かつて商店街だったであろう通りは人影が見えず、
廃業した商店が並び寂しげな雰囲気です。
そんな中を走っていくと、軒先に赤い提灯が見えます。
西脇市の中華料理屋、マルシゲです。
マルシゲがある建物はかつて全体がマーケットだったようですが、
今はシャッターが閉まっており他の店は廃業しているようです。
白く蛍光灯が灯る狭い通路を入っていくと、
奥の一角にマルシゲはあります。
店の看板と暖簾が迎えてくれました。
店内に入ると思ったより明るくて広く、カウンター席が10席ぐらいと、
4人掛けの座敷が2つあります。
先客のおっちゃんお二人がいましたが、
席は空いていたので、我々は座敷に上がらせてもらいました。
ラーメン屋さんかなと思っていたら、
壁に貼られた手書きのメニューにはいろいろな中華料理があります。
ラーメンは〆にするとして、
まずは鶏のモモ焼きを注文しました。
大将とおかみさんが手際よく調理してくれます。
奥さんは早速ビールを頼んでいます。
ええなあ、俺もここで飲んぐでぐでに酔っ払いたい。
昭和の夜の雰囲気に浸りながらテレビを見ていると、
モモ焼きが来ました。
焼きたて熱々でしっかりした鶏肉です。
タレがガーリックなんかな?うまいわ。
子供らは争奪戦で食べています。
野菜炒めです。
甘辛いちょうどいい味付けで、ザ定番な感じの中華です。
餃子も頼みました。
大将が注文を受けてから包んでくれた餃子です。
小ぶりですが皮がパリッと餡も肉のうまみが出てあっという間に完食。
長女は天津飯です。
熱々の餡はゴマだれ風味です。
なかなか変わってますが
ゴマの風味が効いてうまいやん。
奥さんは焼酎湯割りを飲んで酔っ払ってきました。
そしてラーメンが来ました。
やや甘めのスープで播州ラーメン系と思います。
これも当然うまかった、速攻で完食。
料理はすべておいしかったです。絶対また来たい!
それと、この雰囲気、なんやろか、
夜の帳が下りた昭和の古い街でラーメンを食べる感じ、
アラフィフの昭和のオッサンにはなぜかめっちゃ安心できるしまったりする。
ドラマ北の国からで、五郎と子供たちが夜のラーメン屋で
食べてる有名なシーン、「子供が食ってるでしょうが」の店的な、
懐かしさでいっぱいになります。
なお、マルシゲの大将とおかみさんは非常に優しい接客で、
まったく北に国からみたいなことはありませんのでご安心を。
しかし古い街は昼に来るのもいいですが、夜はもっと味わいが深まりますね。
帰りに、西日本最後の木造アーケードと言われる
夜の旭マーケットをちらっとだけ見て帰りました。
西脇の古い町、めちゃめちゃ魅力的です。
近いうちにラビットか自転車で回ってみようと思います。