ウェブで調べたところ、すごいHPがあるのを発見しました。
日本全国津々浦々に存在した映画館の記録が詳細に記載されています。
特に所在地のウェブマップは「こんな場所にもあったのか!」などの意外性があって、非常に面白い。とんでもないド田舎(失礼)にもあったりして、テレビ普及前の文化芸術発信の最先端重要施設であったことが伺えます。
そして、このHPを見てどうしても確認したい箇所があったので、出勤のない休日に四国へ向かいました。
山陽道が件のトンネル火災により通行止めのため、
駅前の市営駐車場に止め、自転車を降ろします。
折りたたみはサクッと降ろせて便利。
長女は部活のため、子分として長男を連れていきます。
未来(過去?)へのトンネルを抜けて出発!
しかし、この駐車場えらく凝ってるぞ・・・この建築も気になる。
早速マニアックな道を走って目的地へ向かいましょう。
どこ通ってるねん?
なにこれー、ヘンな道いややあ~などと子分がほざくので、
折りたたみ自転車は走りやすいんや!とムチャクチャな理由をつけながら坂出の誰も行かない路地にぶっこんでいきます。
ヨメハンドブにはまらないか心配・・・
田園地帯を30分ほど走って到着。
す、すごい・・・
件のHPではこのように紹介されています。
大衆館
開館年 : 1952年頃
閉館年 : 1964年頃
1955年・1958年・1960年の映画館名簿には掲載されていない。1963年・1964年の映画館名簿では「大衆館」。1964年の映画館名簿では経営者が大川行光、支配人が記載なし、構造が記載なし、200席、邦画を上映。1965年・1966年の映画館名簿には掲載されていない。「坂出林田郵便局」南南東200mの坂出市林田町3252に劇場の建物が現存。最寄駅はJR予讃線八十場駅。
古くから坂出市の林田地区には「林田館」があったが、1952年頃には林田地区に新たに映画館「大衆館」が開館した。時期不明の大衆館の写真あり。
戦後の坂出市松山地区には、映画館が「松山劇場」、「高屋劇場」、「大衆劇場」の3館もあった。
「大衆館」に言及している書籍として、藤森照信(文)、中馬聰(写真)『藤森照信のクラシック映画館』青幻舎、2019年がある。
館名は木製の切り文字のようですね。一部欠落していますが状態は良好です。
下の窓は映写室でしょう。
玄関ポーチ右袖にはチケット売り場があります。開口部が小さいのは光が入らないようためでしょうか。
扉が少し開いており、内部が見えています。
客席やスクリーンは撤去されているようで、がらんどうです。
廃業後、倉庫に転用されていたと思われます。
側面の電気メーター跡。右の鉄製はオリジナルか?
側面の非常口。映画館といっても建物は農業倉庫レベルであり、建築的に特に難しいものではないため地方にも普及したのでしょう。
ただ、正面ファサードはデザインがされていることが多く、まだまだ情報の少ない時代になんとか最先端の雰囲気をだそうと頑張ってる感が非常に面白いです。
イヌ走りには延べ石が敷かれています。通路?
背面。スクリーン裏は倉庫だったと思います。
なんでこんなところに・・と思うほどの田園地帯の普通の集落に忽然と現れます。
1952年、昭和27年築なので、既に70年以上この地にそびえています。
・・・残っていて良かった。この手の建築は、「先日解体されました」のケースが多いので、現物が見れて非常にうれしい。再度この建物に遭うことができるでしょうか。いや、見れただけでも良かったんでしょう。
隣の倉庫には喫茶ホクセイの渋い看板。ここから結構遠い位置のはずですが、こちらは現役で営業中らしいです。
映画館を後にし、坂出の街に戻りましょう。
カオスな風景を眺めながら、中心部に到着。
今日の昼ご飯は「こめや」さんです。
11時過ぎで4組待ちでした。人気店のようです。
20分ほど待って入店し、私は日替わり定食を注文。日替わりは刺身ととんかつでした。
名前の通り米屋さんが経営しているようで、コメがつやつやでむっちゃおいしい。
値段も安い、カレーは確か450円!でしたよ。
実に良い店でした(^^♪
お腹が膨れたら再度市内散策。
こんなトンネルみたいな路地が気になって仕方ない。
袖壁のアールがいいですねえ、何かの店だった模様。
閉店した雑貨屋でペプシの看板発見。瓶ペプシのステッカーが張られていますが、
50円の時代っていつかな、昭和50年代前半?
サンコーパンの看板。香川の地元メーカーですかね?他では見かけませんでした。
なぜか古民家に日産の電光看板。かっこいいですが、ブルもセドも亡くなって久しい。
このメリヤス店、いまもやってるんでしょうか?
ウェブによると近年まで営業していたようですが、今は不明です。
2階窓の木製建具が非常にカッコいいです。
東側はアーチのついた窓はステンドグラスでしょうか、すごく凝っています。
どうみても閉まってる感しかないのに、ショーウインドウにはマネキンが絶賛活動中・・・
スクラッチタイルの商店も何か所かみられました。
商店街天井のデザイン。昭和感バリバリ。しかし、アーケードの撤去工事が予定されているようです。薄暗いこの雰囲気が無くなるのか・・・
長男が「昭和レトロ飽きた、そもそも初めから興味がない」というので、
ハイエースに戻ります。
しかしこの建築はなんでしょうね?
駐車場にはコンクリート斫りだしの円柱があり、中から木が生えている。
上部は2階に出ているようです。
屋外階段もこれまた独特な構造。
階段を上がると、ひな壇上の共同住宅があります。
これは絶対有名な建築家が入ったんでしょう、と思い、調べるとやはりでした。
なるほど、これは凝ってて当然です。近年リニューアルがされたそうですね。実に味のある建築で、偶然駐車しましたが良いものを見せていただきました。
その後、丸亀へ移動します。オッペン化粧品のネオンサイン。
既に珍しいそうです。夜の灯火状態を見てみたい。
丸亀では駅前を散歩し、気になるビルが見えたので近寄ってみました。
入るとレモネードの店があったので、一つ買って飲んでみます。
レモン生絞りなのでものすごく爽やか。
この建物は旧電電公社で、築80年とのことでした。
近くにある喫茶ぺいも気になる。私のグーグルブックマークにも入ってます。
更にところ変わり、高松に移動。
瓦町周辺の大規模商店街を見物しながら散歩します。
ここは1998年に「ラビットスクーターが欲しい」と思いながら歩いていたら、
目の前に止まっていた運命の出会いの場所です。
残念ながら今日はラビットスクーターやスバル360はいませんでした。
四国に来ると我が家が必ず寄る店、骨付鶏の一鶴です。
強烈に混むので、16時過ぎに行きましたが既に40分待ち。
予約だけして散歩して時間待ちしました。
いつもは土器川店なので、高松店は初めてですが、土器川と変わらず味もサービスも良かった。
これでビール飲むと本当に最高やろなあ・・
これだけのために高松に泊まりに来ようかな・・・・
今日もおいしくて満足です。ごちそうさまでした。
食後は夜の商店街を再度ぶらつき、駐車場に向かいます。
そうだった、VANの店があるんです。
うーん、シャツが欲しいんだが、一鶴と合わせてまた来よう。
こちらの自転車屋さんはダホンを置いてますね。なかなかやるなあ。
こんな感じで、映画館を目的に訪問しましたが、いろいろ盛沢山で楽しめました。
この後、瀬戸大橋経由で帰宅しました。
下りの山陽道が開通したら、広島方面へも遊びに行きたいです。