いつものようにPCXで出勤しようとすると、
なぜかトルク警告灯とPGMーFI警告灯が点灯していた。
ちょっと走るとトルク警告は消えたが、PGMは消えないので、やむなくそのまま職場へ向かった。走行は全く異常なし。先日の立ちごけでセンサーがおかしくなったのか?
テンションダダ下がりのため、午後から休んでバイク屋に行くことにする。
バイク屋のおっさん、個性強すぎで苦手やねんなあ・・
お前なんか変なことしたやろとか言われそう。
そして昼、エンジンを再度かけてみると、警告灯は消えていた。
どうもPCXはまれにこの症状があるようだ。
エンジン警告灯がつくなんて、歴代所有車で初めてだ。
そんなわけで時間が空いたので、以前から気になっていた姫路の喫茶店に行ってみる。

姫路城の南西、国道2号の東行き一方通行沿いには、昭和30年代後半の市街地再開発事業によるビル群がある。これらのビルも建築的に興味深く、今後の調査を要するが、その元町東ビル1階に喫茶コスモスはある。奥に看板が見える。
店の前から。PCXはあとで裏に停めさせてもらった。

数年前に国道2号を通過した際に、かなりの案件やな・・・と気になっていた店である。
本日とうとう訪問できた。ちなみにチャリで九州に行った際は、この裏側の道を通った。

エントランス部分。ドアはやや南東に向けて角度がつけられており、ポーチはタイル張りである。

ドアのアップ。シルバーのアルミサッシに木目模様の丸い手掛け。店のロゴがたまらん1970年感でしびれる。

ポーチにある店名看板。こちらはおしゃれなアルファベット表記で、おそらくエッチング製。観葉植物で隠れてみえないが、「UMAI COFFEE」とある(笑)。

店名の置き看板も同じロゴを使用。

早速入店し、道路から2番目左手の席に着席。お客さんは常連らしき2組で、おばちゃん2人組とサラリーマン風男性一人。店はマスターと奥さんで切り盛りしている模様。奥さんが「いらっしゃいませ」と迎えてくれた。
照明とBGMは切っていたようで、マスターがつけてくれた。

・・・・たまらんです。もろ1970年代。渋すぎ。
左手の内壁は丸く凹んだ石製に、流木をイメージするメニューがかかる。

奥の右手は厨房とカウンター。左手にはトイレ。
どうも、まっすぐ奥のドアからも出られるみたい。常連専用通路(笑)

会計カウンターとドア。カウンターは渋い人工皮張り。
反対側の内壁は、お客さんがいるのであまり撮れていないが、シックな横ストライプのクロスと思われる。


道路側の特等席の様子。国道2号を東へ走る車が流れる。この空間にいると、ケンメリスカイラインやブルーバードU、だるまセリカや角目のコルトギャランなどが走って来そうだ。

天井にはシャンデリア。周囲の天井装飾も凝っている。なお、左半分の天井は1段下がっており、段差部に空調の丸い吹き出し口があるようだ。
テーブルにメニューはなかったので、奥さんに聞き、日替わりを注文。今日は牛丼らしい。

5分ほどで料理がやってきた。メインの牛丼、姫路らしく素麵入りの味噌汁、サラダ、大根おろしとじゃこ、ひじき、そして漬物。お茶もついている。
牛丼は業務用だろうがご飯が結構大盛で、おいしくいただいた。
奥さんに食後のコーヒーはどうします?と聞かれたので、お願いした。

アメリカンですっきりしたコーヒー。70年代の空間が昭和47年代生まれのオヤジを最高に癒してくれる。小学生のころ父親に連れられて立ち寄った、ちょっと猥雑で大人の雰囲気の喫茶店を思い出す。
もう、このイメージ、1970年代の哀愁の塊である。
www.youtube.com
食後に「マッチはありますか?」と聞くと、奥さん曰くもう作ってないとのこと。代わりにこれあげるわ、と言われた。

もう、鼻血もんです。当時の灰皿をくれました。私は非喫煙者だが、この大人感がいい!

裏面にはメーカー名?HIMEZI HAMADAとある。1970年代の姫路には喫茶店が大量にあり、喫茶店用品の生産メーカーがあったのだろうか。
奥さんは店の封筒に入れてくれた。

これも貴重品。一緒に保存しよう。
喫茶コスモスは1970年の面影をそのまま残す素晴らしい店だった。末永く続けてほしい。
tabelog.com
折角平日の午後の姫路にいるので、もう1件喫茶店をハシゴする。
東に進み、呉服町にある喫茶ミチ。

77gls.crayonsite.info
木造2階建ての店舗で、裏は住宅の模様。こちらはさらに古いかも。

この店も玄関が少しオフセットしている。この空間、いいなあ。

こちらも優しい奥さんが迎えてくれた。メニューを確認する。

外観の渋さから意外に感じるが、メニューはやる気満々でポイントを押さえている。
店のマッチや看板を載せているところがわかってらっしゃる。
食事メニューが豊富なようだ。
先ほどコスモスさんで食事したので、あらかじめ目をつけていたドリンクを注文。

貴重な星形グラスのクリームメロンソーダ。喫茶店でクリームメロンソーダを注文するなんて、人生50年以上生きてきて初めての贅沢な体験。子供のころは絶対注文してもらえなかった。
星形グラスに円筒状のアイスが乗っている。スプーンを入れる隙がないぞ。この個性、ええなあ。
なお、これだけ渋い喫茶なのに、上品なJK3人組が食事をしていた。相当な通か?
冷房の効いた落ち着いた空間でゆっくりさせていただいた。
こちらはマッチの在庫もあり、おしゃれでかわいいマッチをいただいた。


いいっすね、このデザイン。

最高な喫茶店2点を満喫させていただいたし、喫茶店のハシゴも初めての経験(笑)。実によかったです。
姫路はまだ行ってみたい店があるので、引き続き訪問したい。
懐かしい1970年代の空気が残っているうちに・・・